※この記事は 一次下請けシリーズ④です。
これまでの記事では、
について整理してきました。
今回は、
施工体制台帳・契約書・請求書などの書類について、
「誰の責任になるのか」
を一次下請けの視点から整理します。
「とりあえず名前を書いている」書類たち
現場ではこんな場面があります。
「とりあえず記名しておいて」
元請から言われたから
いつもこの形だから
深く考えたことはない
そんな理由で、深く考えずに記名している書類はありませんか。
例えば、
- 施工体制台帳
- 契約書
- 請求書
こうした書類です。
しかし、書類に自社の名前を書くということは、その内容について責任を負うということでもあります。
特に一次下請けは、名前だけが前に出やすい立場でもあります。
そのため、書類と実態がずれたときに、どこにリスクが生じるのかを理解しておくことが大切です。
書類ごとに「責任者」がいる
書類はすべて同じ役割ではありません。
それぞれ意味が違い、責任の所在も違います。
施工体制台帳
施工体制台帳は、工事の体制を示す書類 です。
そこには
- 誰が
- どの立場で
- どの工事をしているのか
が記載されます。
そのため、記載内容の正確性は、作成者の責任になります。
一次下請けとして記載されているなら、その体制が事実かどうかを確認する責任があります。
契約書
契約書は
- 工事内容
- 工事範囲
- 金額
- 責任の所在
を決める書類です。
つまり、契約した内容についての責任は契約当事者が負うことになります。
例えば
- 実際は下請がほぼ施工している
- 自社は管理だけのつもりだった
という事情があっても、契約書に書かれた内容が優先されます。
請求書
請求書は工事代金を請求する書類です。
ここで重要なのが、請求書の名義=工事を行った主体と見られることです。
もし
- 実態と違う名義
- 形だけの名義
で請求している場合、名義貸しや虚偽の疑いにつながる可能性があります。
一次下請けで起きやすいズレ
一次下請けでは、次のようなズレが起きやすくなります。
施工体制台帳
→ 一次下請けが主体
契約書
→ 一次下請けが全面的に請負
実際の施工
→ 下請がほぼすべて
つまり
書類は一次下請け
実態は下請
という状態です。
このような状態になると、名義貸しや責任逃れを疑われやすくなります。
「元請が作ったから」は免責にならない
よくある誤解があります。
- 元請から渡された様式を使っただけ
- 内容は元請が決めた
- 指示通り書いただけ
しかし、自社名義で提出した書類は、自社の責任になります。
内容を確認せずに提出すること自体が
リスクになる可能性があります。
書類と実態をそろえるという考え方
完璧に細かく管理する必要はありません。
ただし最低限、
- 契約内容と実際の役割がずれていないか
- 施工体制台帳の体制は事実と一致しているか
- 請求の名義と工事内容は一致しているか
このあたりは確認しておきたいポイントです。
事務体制や書類管理を整理したい場合は、建設業現状診断で確認できます。
まとめ
施工体制台帳も
契約書も
請求書も
ただの事務書類ではありません。
名前を書くということは、責任を引き受けるということでもあります。
一次下請けという立場だからこそ、
- どの書類に
- どんな内容で
- 自社名義を出しているのか
一度立ち止まって見直してみる価値があります。
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