この記事でわかること
経営事項審査の準備でどこに時間がかかるのか、なぜ作業が滞りやすいのか、会社として事前に整えておくべきポイントを社長の視点で整理します。
初めて申請する場合だけでなく、毎年準備に追われている会社にも参考になります。
完成工事高の整理
準備の中でも特に時間がかかりやすいのが、完成工事高の整理です。
どの工事をどの業種に振り分けるかの判断には、実際の工事内容の確認が必要になります。
請求書や契約書だけでは作業の実態が分からないことも多く、関係者への確認が必要になる場合もあります。
複数の業種を扱っている会社では、どの業種として計上するかによって評価が変わる可能性があるため、慎重な判断が求められます。
決算変更届で工事経歴書を作成していても、経審ではより詳細な整理が必要になることがあり、資料の再確認が発生します。
過去の工事ほど情報が曖昧になりやすく、準備期間を圧迫する要因になります。
証明書の整理とファイル管理
技術者の資格証や各種証明書は、保管していてもすぐに提出できる状態とは限りません。
必要な書類を探し出す作業に時間がかかることがあります。
特に、データの整理方法が統一されていない場合、誰の何の証明書なのかを確認するために一つずつ内容を開いて確認する必要があります。
同じ確認を何度も繰り返すことになり、作業効率が大きく低下します。
技術者ごと、書類の種類ごとに整理されているかどうかで、準備の負担は大きく変わります。
紙資料の電子化
保険関係や社会保険の領収書などが紙のまま保管されている場合、提出用のデータにするための作業が必要になります。
書類を取り出してスキャンし、PDF化して整理するという工程が発生します。
普段は問題にならなくても、提出期限がある手続きでは大きな負担になります。
日常的に電子化していない場合、この作業だけで相当な時間を要することがあります。
社長が把握しておくべき準備の実態
経審は、入札に必要な手続きとして認識されており、「今年は入札に挑戦したいから受けよう」と、申請に踏み切る場合が多いのではないでしょうか。
しかし実際には、申請直前だけで完結する作業ではありません。
会社の過去の実績や管理状況を整理する必要があり、一定の準備期間と社内の協力が不可欠になります。
特に工事内容の判断や計上方法など、最終的な意思決定が求められる場面もあります。
方針が決まっていない場合や必要な情報が整理されていない場合、確認に時間を要し、準備全体に影響が出ることがあります。
また、点数を上げるための施策は短期間では効果が出ません。
直前に対応しようとしても改善が難しく、本来得られるはずの評価を十分に反映できない可能性もあります。
なぜ毎年同じ苦労になるのか
準備が終わった後に改善が行われず、そのまま次年度を迎えるケースが多いことが原因です。
大変だった点を記録しないため、翌年も同じ作業を繰り返すことになります。
担当者が変わった場合には、さらに負担が増えることもあります。
経審の準備は単発の作業ではなく、継続的な管理の結果として効率が左右されます。
本当の問題は日常管理にある
経審準備が大変になる原因は、手続きそのものではなく、日常的な資料管理や情報整理の不足にあります。
必要な情報が分散している、すぐに取り出せない、担当や役割が曖昧といった状況では、経審の時期になって初めて問題が顕在化します。
経審は会社の管理状況や実績がそのまま評価に反映される制度でもあります。
準備の負担を軽減するためには、日頃から整理された状態を維持しておくことが重要です。
事前に整えておくべきこと
最も効果が大きいのは、日常的な整理と台帳管理です。
必要な情報を普段から把握できる状態にしておくことで、準備作業は大幅に軽減されます。
経審は特別な作業として行うものではなく、日常管理の延長として捉えることが望ましいといえます。
まとめ
経審準備に時間がかかるのは書類の量ではなく、情報が整理されていないことが主な原因です。
日常的な管理体制を整えておくことが、最も確実な負担軽減につながります。
事務体制や書類管理を整理したい場合は、建設業現状診断で確認できます。
経審準備に不安がある場合
経審は年に一度の手続きであるため、日常的に対応していない会社では負担が大きくなりがちです。
自社の管理状況に不安がある場合は、事前に整理しておくことで申請時の混乱を防ぐことができます。
当事務所では、経審申請の代行だけでなく、準備段階でどこに課題があるのかを整理するサポートも行っています。
現在の状況を確認したい場合は、お気軽にご相談ください。
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