入札はP点だけで決まらない|受注につながる会社が意識していること

経審を受けてP点を取得した。入札参加資格の申請も済ませた。でも、なかなか受注につながらない。

こういった状況に直面している会社は少なくありません。

実は、入札での受注はP点だけで決まるものではありません。入札の仕組みを理解したうえで、地道に実績を積み上げていくことが、受注につながる会社の共通点です。

この記事では、入札の種類と仕組み、そして受注に近づくために意識しておきたいことを整理してお伝えします。


目次

入札には種類があります

公共工事の入札には、大きく分けて2つの方式があります。

入札方式内容
一般競争入札参加条件を満たした業者であれば、誰でも参加できる方式
指名競争入札発注機関が実績や技術力などをもとに選んだ業者だけが参加できる方式

中小の建設会社が参加する地域の工事は、指名競争入札が多い傾向があります。

指名競争入札の場合、発注機関から指名通知が来なければ参加すらできません。入札参加資格者名簿に登録されているだけでは不十分で、そこから「指名される」という関門があります。


P点はあくまでもランク分けの基準

P点(総合評定値)は、入札参加資格のランク(A・B・C・Dなど)を決めるための基準です。

同じランクの会社が複数あるとき、その中からどの会社を指名するかは、発注機関が次のような要素を総合的に判断して決めます。

  • 工事成績評定点:過去に発注機関から受けた工事の評価点
  • 施工実績:その発注機関や地域での施工経験
  • 地元への貢献度:地域の業者としての活動実績
  • 手持ち工事の状況:現在抱えている工事の量

つまり、同じP点・同じランクの会社が並んでいるとき、実績や評価の高い会社が指名されやすいという仕組みになっています。


工事成績評定点が重要な理由

公共工事を完成させると、発注機関から工事成績評定点という評価点がつきます(公共工事の品質確保の促進に関する法律第9条)。

この点数が高いほど、次の指名を受けやすくなります。逆に点数が低いと、指名される機会が減ることがあります。

工事成績評定点は、次のような項目で評価されます。

  • 施工の品質
  • 工程管理
  • 安全管理
  • 現場の環境整備
  • 技術者の対応

一つひとつの工事を丁寧に仕上げることが、次の受注につながるという構造になっています。


実績が少ないうちはどうするか

入札を始めたばかりの会社にとって、最初の壁は「実績がないから指名されない」という状況です。

この状況を打開するための考え方を整理すると、次のようになります。

まず一般競争入札から実績を積む

一般競争入札は、参加条件を満たしていれば誰でも参加できます。指名競争入札と比べると競争相手が多くなりますが、発注機関での施工実績を作ることができます。その実績が、次の指名競争入札での指名につながっていきます。

小規模な工事から始める

最初から大きな工事を狙うより、自社の規模に合ったCランク・Dランクの工事から始めて、確実に実績と評価点を積み上げていく方が現実的です。

工事成績評定点を意識した施工を心がける

受注できた工事では、評定点を高めることを意識した施工管理を行いましょう。品質・安全・工程の管理を丁寧に行い、発注機関からの評価を積み上げていくことが、長期的な受注安定につながります。


入札参加に向けた体制を整えることも大切

受注に近づくためには、P点を維持・向上させる努力も並行して必要です。

  • 技術者を増やす・資格取得を支援する(Z点の向上)
  • 社会保険に適切に加入する(W点の向上)
  • 決算変更届・経審を毎年きちんと提出する(許可の維持)

こうした地道な積み重ねが、P点の向上と実績の蓄積につながり、受注できる工事の幅を広げていきます。


よくある質問(FAQ)

Q1. 入札参加資格に登録したのに、一度も指名が来ません。なぜですか?

A. 指名競争入札では、登録しただけでは指名されません。発注機関での施工実績がない会社は、最初はなかなか指名されにくいのが現実です。まずは一般競争入札への参加や、民間工事での実績を積み上げることが先決です。

Q2. P点を上げれば受注しやすくなりますか?

A. P点が上がるとランクが上がり、参加できる工事の規模が広がります。ただしランクが上がると競合も強くなるため、P点だけでなく工事成績評定点や施工実績との組み合わせが重要です。

Q3. 工事成績評定点はどこで確認できますか?

A. 発注機関から工事完了後に通知されます。福岡県の場合は、工事完了後に評定結果が通知されます。点数が気になる場合は、担当窓口に確認してみましょう。

Q4. 指名競争入札と一般競争入札、どちらを狙えばいいですか?

A. 実績が少ないうちは、まず一般競争入札で施工実績を作ることをおすすめします。その実績をもとに指名競争入札での指名につながっていくのが、多くの会社が歩む自然な流れです。


まとめ

  • 入札での受注はP点だけで決まるものではありません
  • 指名競争入札では、発注機関から指名される必要があります
  • 指名されるためには、施工実績と工事成績評定点の積み上げが重要です
  • まずは一般競争入札や小規模な工事から実績を作ることが現実的な第一歩です
  • 技術者の確保・社会保険の整備など、社内体制を整えることもP点向上につながります

入札参加に向けた準備でお困りのことがあれば、お気軽にご相談ください。経審・入札参加資格申請から、受注に向けた体制づくりのご相談までサポートします。

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