工事経歴書が毎年大変になる理由|決算変更届で慌てない管理表の項目と作り方

建設業の決算変更届や経営事項審査で必要になる「工事経歴書」。

毎年作成しているはずなのに、なぜかいつも時間がかかる。

特に3月決算の会社は、決算変更届の期限が7月末です。今まさに、工事台帳や請求書控えとにらめっこしている方も多いのではないでしょうか。

工事経歴書に時間がかかる原因は、書き方が分からないからではありません。必要な情報が1枚にまとまっていないからです。

この記事では、工事経歴書の元データになる「マスター管理表」の項目と作り方を紹介します。

目次

工事経歴書でよくあること

請求書や入金管理は、きちんと整理されている会社が多いです。お金の出入りは最も重要な部分だからです。

でも、いざ工事経歴書を作ろうとすると、こんなことが起きます。

  • 完工日が抜けている
  • 最終金額が反映されていない
  • 工事名の付け方がバラバラ
  • 「改修工事」とだけ書かれていて、外壁塗装なのかタイル工事なのか設備改修なのか分からない

結局、工事台帳や請求書控えをもう一度確認し直すことになります。決算前に、また最初から洗い直し。これが毎年繰り返されます。

マスター管理表に入れる項目

工事ごとの情報を一つの表にまとめておけば、決算変更届の時期には、そこから抽出するだけで工事経歴書ができます。

Excelで十分です。列はこれだけあれば足ります。

項目記載のポイント
工事名内容が分かる名称にする(「改修工事」ではなく「○○ビル外壁塗装工事」)
業種分類塗装・防水・とび土工など、建設業法上の29業種のどれかで記録
元請・下請の別経審を受ける場合は必須の区分
注文者名正式名称で(「○○建設」ではなく「株式会社○○建設」)
現場名(施工場所)市町村名まで
契約金額当初契約時の金額
最終確定金額増減後の最終金額。ここが更新されずに残りがち
着工日契約書または着手日
完工日引渡日。空欄になりやすい要注意項目
税込・税抜の別どちらかに統一して記録

このうち実務でつまずきやすいのは、業種分類・最終確定金額・完工日の3つです。

業種分類は、契約書の工事名だけで判断すると間違えることがあります。駐車場のアスファルト舗装が「舗装工事」ではなく「とび・土工・コンクリート工事」に該当するケースなどは典型です。分類に迷う工事は、備考欄にメモを残しておくと、決算時に慌てません。

許可を持っていない業種の工事も記録しておいてください。工事経歴書では「その他工事」として記載が必要になります。書き方は「【決算変更届】工事経歴書、許可業種以外の工事はどう書くの?」で解説しています。

運用のコツは「更新のタイミングを決める」こと

表を作ること自体は簡単です。難しいのは、現場で忙しい中でも更新し続けることです。

  • 完工後にまとめて入力しようと思って後回しになる
  • 最終金額が確定するまで空欄のままになる
  • その場の呼び方で工事名を記録してしまう

こうした積み重ねで、実績表は少しずつ崩れていきます。

おすすめは、入力のタイミングを業務の節目に紐づけることです。

契約したら1行追加する。請求書を発行したら金額を更新する。最終の入金を確認したら完工日と確定金額を埋める。

「あとでまとめて」ではなく、すでにやっている業務のついでに1列だけ触る。これなら現場が忙しくても続きます。

工事経歴書は「日常管理の結果」

工事経歴書は、決算前に慌てて作る書類ではなく、日々の管理の結果です。

マスター管理表が整っていれば、決算変更届の時期になっても、そこから金額の大きい順に並べ替えて転記するだけで済みます。

毎年の「なんとか間に合った」を、今年で終わりにしませんか。

整えるところからお手伝いします

「表を作りたいが、過去の分を洗い出す時間がない」という場合は、工事台帳・実績表の整備(データ収集・整理)を単発でお手伝いしています。決算変更届(33,000円〜)とあわせてのご依頼も可能です。

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